豚肉に火を通してもピンク(赤)色!これって食べても大丈夫?生焼けとの判断の仕方は?
豚肉は生で食べてはいけないもの、というのはよくご存知かと思います。
でも、ハンバーグを切ったらピンクだった!とか、ロールキャベツの中がピンクだった!とか、経験したことありませんか?
実はそれ、生焼けではないかもしれません。肉の色素が関係していたりしておもしろいので、ここで火を通しても豚肉がピンク色のままである理由をご紹介したいと思います!
火を通してもピンク(赤)の豚肉は食べても大丈夫?
生焼けの豚肉を食べてはいけない理由
そもそも、なぜ生焼けの豚肉を食べるのが危険なのかというと、豚肉についた細菌によって食中毒が引き起こされる可能性があるからです。
代表的なものは、「サルモネラ菌」や「カンピロバクター」。私はサルモネラ菌=卵!と思っていたのですが、豚肉にもついているんですね。
主な症状は下痢と腹痛ですが、お腹の痛さが半端ないそうなので、絶対に気をつけたいところ!カンピロバクターも同じような症状が出ます。
そして寄生虫も無視できません。豚肉には有鉤条虫という、サナダムシの一種がついているかもしれません。
体内で成長すると脳にまで達することもあるので、これまた要注意!国内産の豚肉はとりあえず安心ですが、外国産の豚肉の場合は気を付けておいた方がいいようです。
豚肉がピンク色のまま…これって生焼け?
肉がピンク色なら、とりあえず生焼けだ~!と思いますよね。でも実は、生焼けじゃない場合があるのです。
肉の赤身には「ミオグロビン」と呼ばれる赤い色素が含まれるのですが、これが亜硝酸塩と結びつくとピンク色に発色します。
ハムやソーセージの原材料表示を見てみてください。「亜硝酸ナトリウム」と書いてありませんか?
これが入っているおかげで、ハムはピンク色でいられるんですね~。加熱してもピンクでしょう?
さて、食品添加物というと、問答無用で身体に悪いもの!というイメージですが、亜硝酸塩は畑の土にも含まれるもの。食べすぎなければ、毒になったりはしないのです。
というわけで、豚肉がいつまでもピンク色=生焼けとは、一概に言えないようですね!
ちなみに、コンソメもピンク色の原因になることが。
コンソメは野菜などを煮込んで作ったスープの凝縮なので、亜硝酸塩も溶け出しているんですって!なので、唐揚げの下地をつけたりする際、調味液に「コンソメ」と書いてあると、唐揚げもピンクに発色する可能性があるみたいですよ。
豚肉がピンク色のままの理由は他にも?
ローストポークという料理は、低温でじっくり火を通すものですよね?ローストビーフと同じように、肉のピンク色が見た目にも美しい一品です。
ここでも、豚肉のピンク色…大丈夫?と思ってしまいそうですが、これも大丈夫。
なぜなら、肉の赤色の原因である色素「ミオグロビン」がこんがりとした焼き色に変化するのは、だいたい80℃くらい。一方、細菌や寄生虫が死滅する温度はもっと低いので、肉の赤みが残っていても、適切な温度で加熱していれば食中毒の心配はないのです。
厚生労働省の基準によると、豚肉を75℃(中心温度)で1分以上加熱するか、または63℃で30分以上で加熱することで殺菌効果があるとされています。なので、低温でもじっくり加熱するローストポークは、ピンク色でも大丈夫ってことですね!
生焼けとの判断の仕方は?
ピンク色の豚肉、生焼けなのかどうかを確認する方法として一番簡単なのは、肉汁の色を見ること。
肉汁が赤っぽい時は、生焼けの状態で、もう少し加熱が必要と思われます。肉汁が透明であれば、ちゃんと火が通っているという証拠です。
どうしても気になるのなら、電子レンジでなど追加加熱しておくと安心ですね!
あとは、温度計で肉の中心温度を計るのも有効です。
まとめ
豚肉が加熱してもピンクのままなのは、亜硝酸塩や加熱温度の関りが原因で、生焼けではないかも?肉汁が赤ければ生焼け、透明なら火が通っていると判断できます。
心配ならば電子レンジなどで追加加熱してもいいですね。